他の公営競技と違って、競馬の場合は動物がメインとなってレースが繰り広げられます。
競走馬はサラブレット呼ばれる品種となりますが、実はよく考えられて配合されているなど、実に見どころが多いのが特徴です。
また、予想する上でも血統が大きく左右することも多いです。
そこで今回は、競馬ならではの要素である血統について詳しく解説します。
目次
血統とは?
血統とは、祖先から続いている血のつながりのことを指します。
また、競馬においてはそれぞれの馬の父母の系統のことを表します。
中央競馬では、現在ではサラブレッドと呼ばれる品種の馬がレースを行っております。
サラブレッドは、全体的に近親交配をもとに作られてきた動物となります。
サラブレッドは、18世紀初頭にイギリスでアラブ馬やハンターなどから競走用に品種改良されて誕生しました。
競走時には人を背負った状態でも、継続して50〜70kmの速度で走る能力を持つのが最大の特徴です。
2002年には、短距離レースとして有名なアイビスサマーダッシュで200m通過時間9.6秒が計測されたことがあります。
サラブレッドは競馬以外でも、乗馬やポロなど多数の用途に使用されているのが特徴です。
オリンピックなどの馬術競技で活躍するサラブレッドも多くいるのも特徴で、人間にも馴染みやすいことでも知られています。
サラブレッドの生産は、繁殖牝馬に種付けすることからスタートします。
3月から6月までが馬の発情期となって、その間に適当な種牡馬を種付けする事が多いです。
種付け料は種牡馬によって違い、数千万円にも上る人気種牡馬もいます。
人工授精など人為的な方法による受精は許可されておらず、あくまでも自然交配でなければサラブレッドとして認められないのが特徴です。
血統表とは?
参照元:https://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103552/
血統表とは、競走馬の血統を表す上で使われる家系図の一種です。
その馬の代々の祖先を、父方・母方にかかわらず特定世代まで全て表にまとめているのが特徴です。
血統を見る上で、血統表は欠かせないツールの一つです。
書き方には何通りかの流儀がありますが、最も一般的なものとしては一番左に馬名があり、上段に父方の血統を、下段に母方の血統を記載します。
1番上の行には、父、父の父、父の父の父、父の父の父の父と並ぶ。これらの配列をサイアーラインと呼びます。
1番下の行には、母、母の母、母の母の母、母の母の母の母と並ぶ。これらの配列をファミリーラインと呼ばれています。
人間における家系図のようなイメージで、祖先まで含めてどのような馬がいるのかをチェックできるのが血統表の醍醐味です。
血統表などで用いる、主な用語としては以下のようなものがあります。
- 繁殖馬…種牡馬や繁殖牝馬をまとめて指す用語
- 種牡馬
- 繁殖牝馬
- ブルードメアサイアー…母の父のことを指す
- ○○系…特定の馬の直系のことを指す
- メールライン、サイアーライン、父系
- ファミリーライン、母系、牝系
- ファミリーナンバー …基礎牝系
インブリードとアウトブリードについて
サラブレッドをより高いレベルとするために、生産者は血統の奇跡を信じてよく分析した上でどの配合にするのかを決定します。
なお、配合における鉄則として、競馬では近親配合が行われる事が多いです。
人間にとって、近親配合は両親の血縁が近いことにより、両者が持っている共通の劣性遺伝子が子に伝わって発現する可能性が高くなります。
これによって、先天性疾患などが起きやすくなると考えられているのです。
ただ、サラブレッドにおいてはインブリードと呼ばれる方法も用いられることも多いです。
インブリードとアウトブリードに関する基本的な情報としては、以下のようになっています。
インブリードとは?
インブリードとは、血統表において5代前までに同一の祖先を持っている配合のことを指します。
近親交配のことを指し、サラブレッドの場合は好んで近親配合を行なうケースが大半です。
表記する場合は○○の3×4などと表現する事が多く、数字は世代数を示しています。
例えば、ノーザンダンサーの3×4となると、3代目と4代目にノーザンダンサーが入っていることになります。
5×5×5の場合、5代目に3回入っていることを表します。
共通祖先の望ましい形質を固定させることを目的としているのですが、逆に隠れていた不良形質が現れる危険性も高くなるのが実情です。
要するに、インブリードが濃すぎるのも危険ということになりますが、奇跡の血量として18.75%が黄金比であると言われています。
血が濃すぎればいいということではなく、ベストな血量は18.75%と言われこれを「奇跡の血量」といいます。
実際に、過去の名馬として以下の馬が奇跡の血量で構成されていることで有名です。
- コダマ:ブランドフォードの18.75%
- トウショウボーイ:ハイペリオンの18.75%
- マックスビューティ:ナスルーラの18.75%
- ヴィクトワールピサ:ヘイローの18.75%
- ブエナビスタ:ニジンスキーの18.75%
- オルフェーヴル:ノーザンテーストの18.75%
- ストレイトガール:ヘイローの18.75%
凱旋門賞2着が2回、そしてクラシック3冠馬であるオルフェーヴルは、日本競馬を躍進させた存在であるノーザンテーストが奇跡の血量で入っている点に注目ですね。
アウトブリードとは?
サラブレッドは、全体的に近親交配をベースとして作られてきた動物であるのに対して、血統の5代前までに同一の祖先を持たないような配合のことをアウトブリードと呼びます。
異系交配とも呼ばれており、雑種強勢によって馬の生産力、活力、運動能力が増強されることを期待して配合されます。
インブリードのデメリットとなる体質弱化となるリスクは低く、繁殖界がインブリードを持つ馬が多くなると配合しずらくなるために、貴重な存在となることが多いです。
アウトブリードで構成された馬であっても、ナリタブライアンやディープインパクトなどの三冠馬が登場しており、決して侮ることはできません。
BMSとニックスとは?
インブリードとアウトブリード以外でも、血統で重視したいポイントとしてBMSとニックスがあります。
BMSとは?
BMSとは、ブルードメイサイアーの略です。
競馬において、どうしても父の血統ばかりが注目されますが、最近の研究においては母系の血の影響も大きいことが判明しています。
よって、母の父の要素が特に注目すべきポイントとなるのです。
各競馬情報においても、種牡馬の勝利数だけでなくBMSの勝利数を掲載することも多く、常に注目すべき要素です。
ニックスとは?
ニックスとは、相性の良い系統のことを指します。
その中でも、黄金配合と呼ばれる特定の父と母父の組み合わせで抜群に結果を出しているケースを指します。
過去からニックスが注目されていますが、今でもニックスが顕著な血統構成の馬が多くいます。
代表的なニックスには、以下があります。
- ディープインパクト×Storm Cat
- ディープインパクト×フレンチデピュティ
- ディープインパクト×Unbridled
- テイゴールド×メジロマックイーン
系統とは?
競馬では、個別の種牡馬の傾向だけでなく、大まかに以下の系統に分けて分析されていることが多いです。
- ノーザンダンサー系
- ナスルーラ系
- ネイティブダンサー系
- ターントゥ系
また、近年ではこの中からネイティブダンサー系がミスタープロスペクター系やキングマンボ系、ターントゥ系からサンデーサイレンス系に細分化されています。
系統によって、ダートも苦にしなかったり道悪で好走するなどの傾向が見られるので、予想の参考になります。
血統を極めよう!
競馬において、血統は予想する上で重要な要素となります。
すべてを一気に覚えるのは大変ですが、まずは血統表の見方をマスターして予想に役立てましょう。
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